5歳児 最後のリレー
園だより |
3月中旬、5歳(年長)児ゆり組の子どもたちが、桐朋幼稚園での園生活を修了しました。(園長コラム「風」にそのことを記しています。こちらをクリック)
その数日前の様子をお伝えします。
桐朋幼稚園では、春と秋、年に2回のプレイデーがあります。「春のプレイデー」で、ゆりぐみ(5歳児)は「ピストンリレー」を行います。そして、秋には「円形リレー」行います。5歳児最後のプレイデーのリレーは、体もしっかりとしてきて、仲間と協力する気持ちも育っているので、子どもも大人も盛り上がる競技です。
今年度は、緊急事態宣言が4月に出された影響で、春のプレイデーは中止になり、春に行うはずだった「ピストンリレー」を秋に行いました。4歳児は、ゆり組が走るリレーを見て、憧れを抱きます。今年のゆりぐみの子どもたちも「次は自分が!」と思っていました。今年度の子どもたちにも「円形リレー」の楽しさを味わってほしいと願い、3学期最後に、「円形リレー」を楽しむことを提案しました。
【3年間のプレイデーで大事に考えていること】
〇3歳児 春のプレイデー(子どものみ)
→プレイデーを見に行って、かけっこをしてみよう
〇3歳児 秋のプレイデー(家族参加)
→プレイデーに参加してみよう。一生懸命走れるかな?
〇4歳児 春のプレイデー (子どものみ)
→初めて自分たちで紅白を決めます。好きな色の帽子をかぶってやってみますが、紅組16人白組10人だと…
赤ばっかり勝ってずるいんだよな~。
〇4歳児 秋のプレイデー(家族参加)
→好きな色の帽子をかぶってやってみますが、一度経験があるので同数にする気持ちはありますが…
どうしても赤になりたいんだもん!
〇5歳児 春のプレイデー(子どものみ)
→4歳児のプレイデーの経験を生かして、紅白同数問題に取り組みます
赤も白も同じ数なのに、どうしていつもリレーで負けちゃうのかなぁ?(力関係)
〇5歳児 秋のプレイデー(家族参加)
→力のバランスについて考え始めます。どうしたら勝てるか、相談しよう!
「なんか前と違う…」
秋のプレイデーでピストンリレーを行ったときには、「同じぐらいの速さの子ども」と組になり、紅白に分かれて対戦をしていました。そのことをよく覚えていたので、「同じ速さだった子どもと、前の紅白で走ってみよう」という事になりました。実際に走ってみると、半年近く時間が経過しているので、それぞれ走り方も、早さも違っていました。何度走っても「赤の勝ち!!」「何でだと思う?」と聞くと、「おんなじじゃなくなってる」「赤が早い人ばっかりだからだよ」という意見が出て、再度同じ速さの子どもと組みなおすことに…。一斉に走り、横を見て「お前と一緒だ」「私たち一緒に走ろう」と自分と一緒に走るパートナーを決めました。走ってみるとだいたい同じぐらいの速さのチームを作ることが出来ました。
「僕遅いんだ…」
数日間、リレーを楽しむと「俺、遅いんだ…」とリレーの話し合いの時に、自己申告してきた子どもがいました。すると「最初は遅かったけど、だんだん早くなってきてるよ」「そうだよ」「今日は抜かれなかったじゃない!」と友だちに言われ、ほっとした気持ちと、うれしい気持ちが顔に表れました。5歳児にもなると、「みんなで」という事がとても楽しくなります。そして、仲間への思いやり、支える気持ちが育ってきていることをうれしく思った瞬間でした。
「最後のリレー」
そして、修了式4日前。「ゆりぐみ最後のリレー」を行いました。体も心も大きく成長したみんなが、小学校の大きなグラウンドで、仲間と一緒に力いっぱい走りました。保護者の方にも見て頂くことが出来、大人も子どもも、ドキドキ、わくわく、ハラハラを共感したひと時になりました。
修了した子どもたちの今後の成長を楽しみに、これからも応援しています。