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4歳児 遊びのかかわりから

園だより

 1学期のエピソードを振り返っていきます。

 園舎内にあるひかり広場を通りかかると、5人の子どもたちが大積木やままごと道具を用いて遊んでいます。
 Cくん、Dくん、Eくんは、大積木と長座布団を組み合わせてベッドを作っています。その広場にある備え付けのソファも合わせて3つのベッドをせっせと用意しています。
 その様子を、Aくん、Bちゃんが、楽しくなさそうな顔で眺めています。2人にどうしたのかと尋ねてみると「こうしたくない」といいます。その声が聞こえたCくんが「だって、いれてっていったじゃん!」と言います。

 なるほど、この場での遊びはAくんとBちゃんが先に始めたのかなと思い、そのことを確かめてみると2人は頷きます。「だから、いれてって言ったよ」DくんやEくんも言います。Aくん、Bちゃんも「入れて」と言われたということは納得しています。しかし浮かない表情は引き続きそのまま。
 

 保育者「最初からベットはここにあったの?」

 Aくん「ちがう」  Bちゃん「あっちはテーブルでこっちは積木を…」

 保「そうなんだね。じゃあ今と違ったんだね。Aくん、Bちゃんは今(ベットづくり)みたいに変えたいって思ったの?」

 Aくん、Bちゃん 大きく首を横に振る

 保「Cくんたちに、変えてもいいとか聞かれたのかな?」

 Aくん、Bちゃん 2人揃って大きく首を横に振る。

 保「もし聞かれたらどう思う?」

 Aくん「(動かしても)いいよ!」  Bちゃん「うーん、ちょっとならいいかな」

 このやりとりをCくんたちもじーっと聞いていました。

 Dくん「動かしてもいい?」と尋ねてみます

 Aくんは快諾。Bちゃん「うーん、ちょっとなら」

 Eくん「じゃあ(A君たちが遊んでたように)戻すね。ここはこんな感じだよね?」

 一緒に声を掛け合って、大積木やテーブルなどが置かれていきました(その様子からきっと、元通りではなく、新たな環境がみんなで作られている感じ)。

 Cくんはみんなの様子を黙って眺めています。


 Cさんたちは、参加が受け入れられたなら、自分の思うように遊びを作っていける、そんなふうに思ったのかもしれません。もしくは先に遊んでいた人たちの思いを汲み取ることも頭ではわかっていたかもしれないけれど、自分たちの「こうしたい」が上回った可能性も考えられます(この年齢ではそう言った思い、あらわしもしばしば見られます)。
 その真意はわかりませんが、いずれにしてもAさんたちは、納得がいかない、不満の意思を示していました。そのことを自分たちでどのように伝えるか、ということは、今後こういう経験の積み重ねで試行錯誤しつつ表していくことを期待しますが、今の時点で表せられる意志を示すことで、食い違い、うまく遊びがすすまない不具合が生じ、気持ちを含めたかかわりについて考え合う機会になるように思います。




 


 
 

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